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ごあいさつ

会長画像 栢森情報科学振興財団は、平成8年3月25日に「情報科学に関する研究の助成」を目的に発足しました。当財団も活動29年目に入り、助成総件数は796件に達し、助成総金額は6億6245万円となりました。
研究助成の対象となるのは、「自然科学分野と人文・社会科学を含めた情報科学に関する幅広い分野」です。またフォーラム・シンポジウム等の開催助成には、全国の大学、大学院や情報科学関連の組織などから応募いただいております。
 ITやIoT、AIなど情報科学に関する言葉は、時代によって変化してきていますが、社会に新しい変化を作る期待とともにあったと思います。例えば、1884年に提唱された、全てのものにコンピューターが入る「どこでもコンピューター」または「ユビキタス社会」。現在はその通りにあらゆるものにコンピューターが入って、家電にさえもネットワークにつながっている社会となりました。 また、1970年に人型ロボットの研究が始まり、ロボットを作るのに必要なものを拾い上げ、研究分野を拡げていきました。その後、1993年に提案された”自分で考えて動く自律移動型ロボット”によるサッカー大会『ロボカップ』は、1995年に国際人工知能学会(IJCAI1995)のWSでの開催発表、1996年にプレ大会、1997年の第1回大会から,新型コロナの影響によってキャンセルされた2020年を除いて毎年開催されています。現在、自律型ロボットであるドローンは、世界中の様々な場所・分野で利用されるようになってきています。
 当財団が設立されて研究助成を続けてきた28年間を振り返り、その時には世の中になかった、出来なかった様々なことが実現し、普及し、社会の変化を形作っている様子を見ると、人の想像力と真摯な研究には限界がないと感じています。
そして情報科学で社会をもっと良くしていく観点から、当財団の研究助成は”自然科学分野”に限らず、社会で求められ、使われていく、またそのための社会環境を整えていく”人文・社会科学”を含めた幅広い分野の研究も助成対象としています。
 今後とも情報科学の発展に寄与できますように財団の事業を進めてまいります。
当財団が望んでいることは、研究している1人でも多くの人が、研究に情熱を燃やして取り組める”環境”づくり、それに私たちが協力できることです。 ですから、助成への応募にあたって、応募への資格は特に限定せず、使用用途も規制を設けずに、より多くの方へ門戸を開放しております。皆さまには、こうした財団の趣旨をおくみとりいただき、学術を通じて社会の発展のためにお役立ていただければ幸いです。 今年度も、皆さまからのご応募を心からお待ちしております。