昨年第20回Kフォーラムでは、AI・ロボットが如何に社会で使われているか、社会実装にかかわる課題と社会課題の解決へのアプローチを中心に討論が展開されました。AI・ロボットの社会実装が進められ、そして共生を進めようとすれば、人間、環境、社会との相互作用が課題になることは必然であると思われます。米コロラド州のアートイヴェントで優勝した画像を生成したMidjourneyや流暢な文章を生成するGPT−3の出現、またメタバースの社会実装などなど、AI技術のレベルアップということで済む話でなく、人間、環境、社会に大きな作用を及ぼし、そして反作用としてAIの在り方に影響を及ぼすのではないでしょうか。その相互作用の螺旋的上昇の先にAI・ロボットとのウェルビーイングな共生社会を見たいと思います。広く関連の分野の第一線で活躍中の研究者の皆さんに参加いただき、ざっくばらんでいい、談論風発自由でいい、最新の話題の提供と課題の本質に迫る議論を展開し、参加者それぞれが何かを感じられ持ち帰ることができるフォーラムとしたい。
(世話人代表 名古屋大学・愛知県立大学・豊橋技術科学大学 名誉教授 稲垣 康善)